2019年7月26日金曜日

十三菩提式土器と興津式土器の分布

縄文土器学習 213

縄文土器形式毎にその出土遺跡の千葉県分布図を作成しています。この記事では前期最後の十三菩提式土器と興津式土器の分布を観察します。

1 千葉県 十三菩提式土器出土遺跡分布図

千葉県 十三菩提式土器出土遺跡分布図
23遺跡がプロットされています。

千葉県 十三菩提式土器出土遺跡分布ヒートマップ
市川付近に遺跡密集域が見られます。

2 千葉県 興津式土器出土遺跡分布図

千葉県 興津式土器出土遺跡分布図
108遺跡がプロットされています。数は少なくなりますが分布の様子は浮島式と似ています。

千葉県 興津式土器出土遺跡分布ヒートマップ

3 メモ
諸磯式土器の後継形式が十三菩提式、浮島式の後継形式が興津式であるように小林達雄編「総覧縄文土器」の記述等からイメージしています。
そのような継続関係がはっきりしていると仮定すると諸磯式-縦断菩提式の流れが縮小し、浮島式-興津式の流れが維持されている様子を感じることができます。
なお、十三菩提式土器と興津式土器が共伴出土する遺跡は8あります。その割合は十三菩提式土器出土遺跡で35%、興津式土器出土遺跡で7%です。
諸磯式(出発人数小)と浮島式(出発人数大)の共存関係は550年間を経て、最終段階で浮島式優勢が極めて顕著になったと言えそうです。

4 参考 千葉県縄文土器形式別等出土遺跡数

千葉県縄文土器形式別等出土遺跡数


0 件のコメント:

コメントを投稿