2019年7月19日金曜日

花輪台式土器の分布及び撚糸文土器まとめ分布

縄文土器学習 200

縄文土器形式別出土遺跡分布図を作成しています。この記事では縄文早期の花輪台式土器について検討するとともに撚糸文土器まとめ分布図を作成します。

1 千葉県 花輪台式土器出土遺跡分布図

千葉県 花輪台式土器出土遺跡分布図
19遺跡がプロットされています。

千葉県 花輪台式土器出土遺跡分布ヒートマップ

2 千葉県 平坂式土器出土遺跡分布図

千葉県 平坂式土器出土遺跡分布図
1遺跡がプロットされています。

3 千葉県 撚糸文土器出土遺跡分布図

千葉県 撚糸文土器出土遺跡分布図
井草式、大丸式、夏島式、稲荷台式、稲荷原式、花輪台式、平坂式のほか「撚糸文」土器出土が記載されている遺跡(133)を加えると全部で392遺跡になります。

千葉県 撚糸文土器出土遺跡分布ヒートマップ
井草式土器出土遺跡分布ヒートマップと較べると遺跡密集域が成田空港付近から台地軸に沿って南南西に分布を広げているように観察できます。九十九里の低地(まだ沖積地ではない)を眼前に見下ろす台地縁が列状に遺跡密集域になっています。
井草式土器の項で検討したように、これらの貝塚を伴わない遺跡密集域は狩をメインとする集落本村であり、それにセットでついていた貝塚集落(出村)は現在の九十九里平野の下に全て埋没していると考えます。

なお、狩本村と貝塚出村がセットで社会構造を成していたと考えると、狩本村に貝塚出村から海産物等が届けられたに違いありません。したがって海産物を指標する何らかの痕跡が残っているに違いありません。狩本村と考えた遺跡の撚糸文層準から貝製品等が1点も出土しないのか、1点でも出土するのか、興味のある所です。

参考 縄文時代Ⅰa期(早期前葉・撚糸文期) 貝塚分布図
「千葉県の歴史 資料編考古4(遺跡・遺構・遺物)」から引用

4 参考 千葉県縄文土器形式別等出土遺跡数

千葉県縄文土器形式別等出土遺跡数

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