2019年5月21日火曜日

神子柴遺跡

3月に伊那市創造館で神子柴遺跡出土大型黒曜石尖頭器などを観覧し、巨大な刺激を受けました。縄文時代学習と旧石器時代学習を自分の頭の中で結びつけることができる有力な材料だと直観しました。
取組中土器学習における草創期土器に共伴出土する尖頭器との比較や関連づけを経由して神子柴遺跡出土物情報を咀嚼したいと考えていました。しかし諸般の事情によりそのチャンスを逸していました。しかしこの度草創期遺跡である一鍬田甚兵衛山南遺跡出土遺物の再度閲覧が近づき、旧石器時代と縄文時代の境目付近にも再び時間資源の一部を投入する運びになりましたので、そのウォーミングアップを兼ねて、神子柴遺跡出土物を観察してみます。
この記事では出土物観覧の様子をメモします。

1 神子柴遺跡出土物

尖頭器(凝灰質頁岩 国重要文化財) 尖頭器(下呂石 長径25㎝ 国重要文化財)

尖頭器(下呂石 国重要文化財) 尖頭器(黒曜石 国重要文化財)

尖頭器(黒曜石 国重要文化財) 尖頭器(黒曜石 国重要文化財)

尖頭器(黒曜石 国重要文化財) 尖頭器(黒曜石 国重要文化財)

掻器展示の様子

石器の巨大さに圧倒されます。草創期土器と共伴出土する同形尖頭器と較べるとその大きさは雲泥の違いとなります。その違いに関わる時間、空間、狩猟対象方法などの要因をぜひとも詳しく知りたくなります。

参考 一鍬田甚兵衛山南遺跡出土尖頭器(千葉県教育委員会所蔵)
尖頭器の長径は7.5㎝。3Dモデル作成用写真(3Dモデル作成は初歩的ミスで失敗)

2 関連展示物

石器出土状況実物大配置パネル

石器の配置説明ポスター

石器は7×3mの範囲から87点出土しています。石器貯蔵保管施設を掘り当てたようです。

3 感想
観覧時は神子柴遺跡に関わる情報を即時にかつ深く咀嚼できる状況にはありませんでしたが、おそらく再びこの施設を訪れるであろうことを予感しつつ、今後の本格的学習に備えて小冊子や大冊図書を購入しました。

購入した大冊図書

伊那市創造館は顔面付釣手形土器、唐草文土器、神子柴遺跡出土物などが観覧できて、まことに刺激あふれる施設です。

伊那市創造館 2019年3月撮影





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